- 会期
2022.11.08―2023.03.05
- 火曜日~金曜日
10時~18時
- 土曜日
9時~19時
- 日曜日・祝日
9時~18時
- 入館料
無料
- オンライン予約(オプショナル)
Technology in Movement-Xiborg
ジャパン・ハウス サンパウロでは、スポーツとテクノロジーをテーマとした『Technology in Movement-Xiborg』展を2022年11月8日から2023年3月5日まで開催します(2F/入館無料)。ブラジル初となる本展では、最先端テクノロジーを駆使し、義足でイノベーションを起こす遠藤 謙氏のこれまでの活動を通し、日本のダイバーシティ&インクルージョンの取り組みを紹介します。
会場には、実物の展示やビデオを通して、義足の世界に触れることができる他、遠藤氏が手掛けた競技用義足の装着体験など、障害者の気持ちに寄り添い、理解しようという共感力を育むアクティビティも計画しています。
本展は、東京2020オリンピック・パラリンピックを機に強化してきたブラジルパラリンピック委員会(CPB)のサポートを受け開催されます。
キュレーションには、ジャーナリストであるマルセロ・ドゥアルテ氏をお招きし、義足エンジニアの活動を紹介する内容となっています。遠藤氏の活動の中でも、東南アジアのラオスにおけるプロジェクトは、低コストの競技用義足作りを実現することによって現地アスリートの活躍に貢献。注目を浴びています。また、日本では健常者の子供たちを対象としたワークショップも行っており、義肢装具の使い方体験を通して、インクルージョンと共感力を育てる教育プログラムなど、さまざまな活動に取り組んでいます。
「義足体験ワークショップ」
ジャパン・ハウス サンパウロでは、この教育プログラムをカスタマイズ。専門チームの指導のもと、誰もが装着できるよう特別に設計された義足を体験する『義足体験ワークショップ』を実施します(詳細は下記を参照)。また、アスリートたちが語る陸上競技のパフォーマンスにおける義足の重要性や、テクノロジーの力で義足ランナーを強化・支援することにより、世界最速ランナーであるウサイン・ボルト氏の記録を超えることを目指す「Project for BLADE RUNNER」の映像なども公開します。
「ギソクの図書館」
また、2017年から行われている主要なプロジェクトのひとつで、誰もが走れる環境を実現させる「ギソクの図書館」も紹介。「ギソクの図書館」は、低価格で義足をレンタルし、専門家の指導のもと最新の競技用義足を体験することができるというもの。主に障害を持つ子供たちや若者が自分のニーズに合った義肢を見つけるまで、遊び、走り、楽しめるような特別な環境が整えられています。
「競技用の義足は非常に高価なため、所有できるユーザーは経済的な余裕があるハイパフォーマンスアスリートに限定されています。昨年の遠藤氏へのインタビューの際、彼のこれまでの道のりや義足の民主化に対する使命感を知り、感銘を受けました」とドゥアルテ氏は語っています。
遠藤氏は、ジャパン・ハウス サンパウロが昨年開催した『スポーツ・ラウンジ ~TOKYO 2020~』展のサイドアクティビティとして実施した、スポーツを通して日本の魅力を紹介するプロジェクト 「Creators(クリエーター)」の参加者のひとりです。
現在、世界人口の15%が何らかの障害を抱えていると言われています。それと同時に、パラリンピック競技も年々、注目されてきています。東京2020大会は、何らかの障害を持つアスリートが最も多く参加したパラリンピック競技大会となりました。ブラジルは72個のメダルを獲得し、陸上競技と水泳を中心に総合順位7位とブラジル史上最高の成績を収めました。パラリンピック競技の認知度が高まる中、ブラジル国内ではCPBによる障害児を対象とした世界最大の競技会、スクールパラリンピックを開催しており、昨年は、25州から900人以上の子供たちが参加しています。
「MITが出版する科学雑誌Technology Reviewが選ぶ35歳以下のイノベータ35人(TR35)に選出された遠藤氏の取り組みは、インクルージョンの視点からみても、非常に重要です」とジャパン・ハウス サンパウロ館長エリック・クルッグは語ります。
「遠藤氏はエンジニアリング、スポーツ、教育の分野で社会の多様性や人道支援に貢献する素晴らしい取り組みを行っています。誰もが多くの可能性を持つインクルーシブで幸せな社会を創りたいという強い願いは、ポジティブなメッセージとなって確実に日本とブラジルの人々に大きなインスピレーションを与えるでしょう」と述べています。
他にも本展の特別プログラムとして、ブラジルと日本のイニシアティブを繋げると同時に、知識や経験の交流を促進するオフラインセミナーやワークショップなどが予定されています。 また本展は2018年にジャパン・ハウス サンパウロで開催した、デザインエンジニアであり東京大学教授の山中俊治氏による『Prototyping in Tokyo』展とも呼応。同展では、デザインを通して人間と人工物の完璧な調和を追求した競技用義足「ラビットプロジェクト」が展示されました。
JHSPのアクセシビリティプログラム
ジャパン・ハウス サンパウロでは、JHSPアクセシビリティプログラムの一環として、音声、手話ガイド、触覚により鑑賞できるアクセシビリティツールもご用意しています。
遠藤 謙氏について
慶應義塾大学修士課程修了後、渡米。マサチューセッツ工科大学メディアラボバイオメカトロニクスグループにて博士取得。現在、ソニーコンピュータサイエンス研究所研究員。ロボット技術を用いた身体能力の拡張に関する研究や途上国向けの義肢開発に携わる。2014年には、競技用義足開発をはじめ、すべての人に動く喜びを与えるための事業として株式会社Xiborgを起業し、代表取締役に就任。2012年、MITが出版する科学雑誌Technology Reviewが選ぶ35才以下のイノベータ35人(TR35)に選出された。また、2014年にはダボス会議ヤンググローバルリーダーズに選出。. https://xiborg.jp/en/ // https://bladelibrary.jp/en/
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『Technology in Movement-Xiborg』展
開催期間: 2022年11月8日~2023年3月5日
入場無料
※展示はアクセシビリティ対応をしています。
オンライン事前予約(オプショナル): https://agendamento.japanhousesp.com.br
会場:ジャパン・ハウス サンパウロ 2F
住所: パウリスタ大通り52番地
開館時間:
火曜日~金曜日 10時~18時
土曜日 9時~19時
日曜日・祝日 9時~18時
月曜日は閉館日となっております。祝日が月曜日の場合でも、閉館となっております。
『義足体験ワークショップ』
日程:
火曜日~金曜日 11時~12時30分/14時~15時30分
土曜日 11時~12時30分
年齢制限:10歳以上
参加費:無料
体験に参加するには整理券が必要です。整理券は開催1時間前から配布されます。※人数制限あり。