展示

『NIHONCHA』展

本展では、日本の「茶葉」から日本独自の「茶道」、新しい楽しみ方や様々な日本茶アイテム、関連するサイドプログラムなどを通して日本茶の世界を紐解き、日本茶のある暮らしを提案します。

会期

05.12.2023―07.04.2024

火曜日~金曜日

10時~18時

土曜日・日曜日・祝日

10時~19時

入館料

無料

オンライン予約(オプショナル)

https://agendamento.japanhousesp.com.br/agendamento

アクセシビリティプログラム

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『NIHONCHA』展

日本の象徴ともいえる日本茶は、時代を越え、世界中でますます多くの人々からの支持を得ています。ジャパン・ハウス サンパウロでは来館者を日本茶の世界へといざない、その楽しみ方を提案する『NIHONCHA』展を2023年12月5日から2024年4月7日まで開催します(2F/入館無料)。

本展では、日本茶生産の全体像やサンプルを用いた茶葉の種類、茶道に息づく茶の湯の精神、伝統的なものから現在使用されているデザイン茶器、現代アーティストが手掛けた和室など日本茶の世界を紹介。展示開催期間中には、本展のテーマをより深く理解し日々の暮らしの中に日本茶を取り入れる様々なアイデアを、茶道のデモンストレーション、試飲会やセミナーなどのプログラムを通してご体感いただきます。

日本茶の伝統と革新

ジャパン・ハウス サンパウロ企画担当局長ナターシャ・バルザギ・ジーネンとガブリエラ・バセラールがキュレーションを務めた本展では、日本人建築家・厚見慶氏とフランス人建築家・ニコラス・プレオー氏による世界初の木質3Dプリント建築「TSUGINOTE TEA HOUSE」も展示。この作品は、廃材を用いて3Dプリンタで作った900個のパーツを日本の伝統的な建築手法である継手・仕口で接合することで、接着剤、釘やネジを一切使わずに組み立てられています。また本展では、工芸、建築、造園、哲学、食、書や和歌など、様々な要素を融合した日本の「茶道」も紹介。相手との出会いや瞬間を大切にする「一期一会」の言葉は、日本茶の世界に今もなお受け継がれる“おもてなし”の精神です。このセクションでは茶道を代表する流派のひとつである「裏千家」のブラジル支部・茶道裏千家ブラジル出張所の協力のもと、伝統的な茶道具を展示。日本の審美眼や「侘び寂び」の世界を紹介します。

「日本茶は日本文化を代表するものであり、日常の一部でもあります。お茶を点て、それをふるまう行為はお客様への心配りを意味し、その時をゆっくりと感じながら、思案や社交を楽しむひと時でもあります。また日本茶は、現代でも受け継がれている伝統的な日本文化の様々な側面を理解するには欠かせない要素であると同時に、食事や スキンケアや化粧品などにも広く取り入れられ、その効能を証明する研究も多数あります。多彩な側面を持つ日本茶は、まさにジャパン・ハウス サンパウロで紹介するに相応しいテーマです」とジーネン局長は語っています。

日本茶について

今より1200年以上前、仏僧によって日本に伝わった当初、お茶は上流階級のみに限られた楽しみでしたが、徐々に庶民にも楽しまれるようになりました。その後、日本茶は日常生活の一部となり、現在では様々なデザインのポット、急須や湯呑といった茶器なども生まれています。本展で紹介する象印マホービン株式会社が開発した通信機能を持つ電気ポット(i-PoT)は、日常生活の中で高齢者を見守るように設計されており、使用状況を離れて住む家族にメールで知らせたり、24時間以上使われていない場合にはご家族などに未使用時間のお知らせが届く機能を有しています。「この商品は、日本ではお茶を飲む習慣がいかに日常生活に浸透しているかを示すものです」とキュレーターはコメントしています。

また日本茶は砂糖や甘味料を入れずに食事(和食)と共に提供され、素材を活かした淡泊な味わいの料理を引き立てたり、また食後の口中に清涼感をもたらしたりするなどの役割を担っています。お茶は、「茶の木」という植物を原料とし、より旨味のあるお茶を生産するには、栽培する場所、灌漑、日当たり、剪定、栽培方法、収穫の季節や製茶の工程が大きく寄与します。本展では、茶の木栽培における農家の細心の注意やこだわりを紹介。また、会場内には茶の木をボタニカルインスタレーションとして取り入れ、ご鑑賞いただけます。

日本茶は紅茶や中国茶と異なる独自の製造で作られます。収穫された生葉を新鮮なうちに蒸気で蒸し、酸化酵素の働きを止めます。日本独自の“蒸す”というこの工程が、日本茶特有の香味や美しい色を生み出します。その後、茶葉を揉み、乾燥を経て細長く整形させます。2つ目の工程では、茶葉をふるいにかけ、形を整え、お茶の香りと味を引き立たせるため、乾燥や火入れなどのプロセスを経て製品として完成します。これらの工程は、日本茶の品質を左右する重要な工程であるため、その手法はメーカーごとに企業機密として取り扱われています。

本展では、株式会社山本山の協力のもと、9種類の日本茶のサンプルも展示します。これらの茶葉は同じ植物を原料としながらも、製造方法によってそれぞれ独特の風味と特徴を生みだします。今回の展示では、凝縮された旨味により最高級とされる「玉露」、玉露と比べて日光を遮る被覆栽培の期間が短い「かぶせ茶」、日本で最も一般的な「煎茶」、煎茶を強火で焙煎した「ほうじ茶」、煎茶に炒った米を混ぜた「玄米茶」、煎茶の様に真直ぐに整形しないので葉が丸みを帯びている「蒸し製玉緑茶」、蒸さずに釜で炒った玉緑茶である「釜炒り製玉緑茶」、唯一茶葉を揉まずに作られ抹茶の原料ともなる「碾茶」、そして碾茶から作られ、世界での認知度が最も高く茶道に用いられる「抹茶」を紹介します。

本展のテーマをより深く理解いただくためのサイドプログラムとしては、専門家による日本茶の淹れ方や、裏千家による茶道のデモンストレーション、また有識者による「日本茶の効能」についてのセミナーなどを開催。また、JETROやABCháと連携した事業者向けのワークショップを実施。また、ジャパン・ハウス サンパウロ館内のレストラン藍染での日本茶を使った特別メニューの提供やSHINでの関連商品の販売も行います。

JHSPのアクセシビリティプログラム

『NIHONCHA』展では、JHSPアクセシビリティプログラムの一環として、音声、手話ガイド、触覚により鑑賞できるアクセシビリティツールもご用意しています。

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『NIHONCHA』展

#NIHONCHA #ChaNaJHSP

開催期間: 2023年12月5日~2024年4月7日
入場無料
協力:農林水産省、公益社団法人日本茶業中央会、茶道裏千家ブラジル出張所、NPO法人日本茶インストラクター協会、株式会社山本山 
※展示はアクセシビリティ対応をしています。

オンライン事前予約(オプショナル): https://agendamento.japanhousesp.com.br

会場:ジャパン・ハウス サンパウロ 2F
住所: パウリスタ大通り52番地

開館時間: 
火曜日~金曜日 10時~18時
土曜日・日曜日・祝日 10時~19時

月曜日は閉館日となっております。祝日が月曜日の場合でも、閉館となっております。

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