「日本文化といえば、まず思い浮かぶのがデザインです。しかし、現在、日本にはまだデザインに特化したミュージアムがありません。そういった意味では、今回の展示は重要な役割を担っています。著名クリエーターたちの視点から見る日本の日常に存在する様々なモノを紹介することで、時代を超えて地域の生活や風景、歴史などに触れることができます。それを通して、好奇心を持って周りを見渡せば、私たちの身の回りのほとんど全てにデザインがあるということを伝えたいです。“DESIGN MUSEUM JAPAN”プロジェクトをさらに展開することで、時を経るごとにより多くの都道府県で〈デザインの宝物〉が見つかることを期待しています」とNHKエデュケーショナル・チーフプロデューサーであり本展の企画責任者を務める倉森京子氏は語っています。
「本展で紹介している物語は、偉大なクリエーターたちの視点を通して、日本の文化や日常生活の豊かさを発見するものです。“DESIGN MUSEUM JAPAN”のコンセプトは非常に独創的で、ブラジルの重要なインスピレーションの源となると思います。ブラジルにも共通しているのは、モノづくりには必ずしも多くの人に知られていない、あるいはデザイナーとして認められていない極めてクリエイティブな人たちが存在しているということです。日常生活におけるデザインの認知、そして何よりその認知を促進させることは、地域で生産される“モノ”を大切にし、身の回りにある美を見つけることでもあり、それらは常に学ぶべき良い教訓となります。また、日本でのこのような隠れた宝物を発見する機会は、大変貴重です。この体験は、ブラジルの人々にも喜んでいただけると確信しています。