- 会期
2022.02.22―2022.05.01
- 火曜日~金曜日
10時~18時
- 土曜日
9時~19時
- 日曜日・祝日
9時~18時
- 入館料
無料
- オンライン予約(オプショナル)
360度見渡すことのできるバーチャルツアーで展示を訪問
『WAVE-日本グラフィックアートの新たな流れ』展
ジャパン・ハウス サンパウロにて日本人イラストレーター及びグラフィックアーティスト55名の作品を紹介する『WAVE-日本グラフィックアートの新たな流れ』展を2月22日から5月1日まで開催します(2F/入館無料)。ブラジル初となる本展では伝統的なアートだけではなく、マンガ、アニメーションや広告イラストなどジャンルを超えて活躍する主要なグラフィックアーティストたちの作品を通して、海外ではまだ知られていない日本の多様なアートシーンを紹介します。
本展は2018年から東京で日本を代表するアーティストの作品を紹介している『WAVE』展をベースとしており、キュレーションを務める高橋キンタロー氏、ヒロ杉山氏の作品も展示されます。
本展では、雑誌、アニメーション、ポスター、ブラジル人にも馴染みあるアニメやマンガのみならず、多様な媒体を通して活躍しているバラエティに富んだアーティストたちの作品を選定。湯村輝彦氏(1942年)、宇野亞喜良氏(1934年)や田名網敬一氏(1936年)などアートムーブメントの先駆者、期待の若手アーティストである牛木匡憲氏(1981年)、雪下まゆ氏(1995年)などの作品も紹介。さらに、石黒亜矢子氏(1973年)による日本の民間伝承からインスパイアされたキャラクター、永井博氏(1947年)が描く夏の風景や七戸優氏(1959年)の憂いある肖像画など、多様なモチーフやテーマの作品が来館者を迎えます。
DOLPHIN DOLPHIN's Smile
The Walrus from the Bookshelf
Cavalier
Snowy Theatre
Untitled
Untitled
Untitled
Untitled
Flowers Bloom in Empty Places
Chen's Shoe
Space Dog
Blue
Down But Not Out
X Planet Battles
Black & White
Twins
Powerful
Five Tones
Sharaku
Life is Good
Untitled
Untitled
A Short Break
Shinobi
Lunch
Meditative Flower
Casual Existence
A-Un
A-Un
Recosuke's Long Vacation
Mona Lisa
Untitled
Money than Green Grass
Good Friends
Chack and the Girl
Unknown Goggles
Doll Play
TREX (A)
TREX (A)
Pretend Play
Lace-up Dress
Diana
Snap-49
On and Off
Shonen Tiger 01
Shonen Oja
Shonen Tiger 02
The Here, There, and Everywhere Flower
Untitled
slimeLXXV
Family Portrait
Panda Bathhouse
Nochi no Tsuki Nochishitenaraba Yaseotoko (haiku)
Crane Suit
New Young
Tropical Fish
The Room of the World Map
Ecstatic Butter Chicken
Bitchu Castle - Matsumoto
Untitled
Untitled
Untitled (Mr. George)
April girl
「日本におけるグラフィックアートとイラストレーションの歴史は長く、現代の日本文化がもつ生き生きとした魅力のひとつと言えます。戦後の日本人アーティストの多くは西洋美術やメディアから影響を受けましたが、現代のアーティストたちは版画、浮世絵、大衆文化、写真、ポップアートなど多様な表現からインスピレーションを受けています」とキュレーターであり参加アーティストでもある高橋キンタロー氏とヒロ杉山氏は語っています。
ジャパン・ハウスの巡回企画展
『WAVE-日本グラフィックアートの新たな流れ』展はジャパン・ハウス巡回企画展としてロサンゼルス、サンパウロに続きロンドンで開催されます。
アクセシビリティ
ジャパン・ハウス サンパウロでは、来館者の皆さまが様々な形で展覧会を楽しむ機会を提供することを目的とした「アクセシブルJHSP」の一環として、音声や手話ガイド、点字等のアクセシビリティツールをご用意しています。
作品スタイルのご紹介
『WAVE-日本グラフィックアートの新たな流れ』展では、現代の日本人アーティストが生み出してきた代表的スタイルを紹介します。
マンガ/アニメ
日本のコミックイラストとして広く親しまれているマンガは、12世紀の絵巻物、出版物に用いられた前近代的な木版印刷、20世紀初頭の雑誌文化に深く根ざしています。コミックやアニメにみられる現代のマンガスタイルは、第二次世界大戦後、アメリカンコミックスやカートゥーンの影響を受け、視覚的に進化しました。そのスタイルは、力強い線、表現豊かなフキダシ(ダイアログ)、独特なコマ割、フレームによる背景効果といった特徴をもっています。キャラクターの大きな目と小さな口のキャラクターや不安や緊張感を彷彿とさせる汗のしずく、怒りを表す浮き出た血管、恐怖やたじろぎを物語る二重線の感情的なディテールなど・・・本展では水野健一郎氏、寺田克也氏、早川モトヒロ氏などのアーティストがこのスタイルを用いた制作をしています。
ヘタウマ
1970年代、アンダーグラウンドなマンガの動きは雑誌「ガロ」から始まりました。このムーブメントでは湯村輝彦氏をはじめ、蛭子能収氏、根本敬氏などにより意図的に「へタ」と思わせるような表現が繰り広げられました。「ヘタウマ (ヘタだけどウマい)」として知られるこのスタイルは、新世代のグラフィックアーティストや現代マンガアーティストたちの作品に大きな影響と新たな価値を与えました。本展ではアーティストのスージー甘金氏がヘタウマの精神を取り入れています。
ポップアート
1950年代にアメリカやイギリスで出現したポップアートは、その後すぐに日本に到達。コマーシャルとファインアートの世界観を融合するアンディー・ウォーホルの作品は、夢想的な表象、大衆的なモチーフや象徴的な登場人物によるダイナミックな表現が持ち味の田名網敬一氏にインスピレーションを与えました。同様に1960年代から1970年代の特撮シーンを思わせる早川モトヒロ氏による作品は、サイケデリック・ポップアートを彷彿とさせます。山口はるみ氏の描く強く自由で艶やかな女性のイラストレーションは1970年代から1980年代にかけて、日本の広告キャンペーンを彩り、永井博氏が描く鮮やかなプールサイドの風景はCDアルバムジャケットに起用され、1980年代を象徴するイラストレーションとなりました。
フォトリアリズム
フォトリアリズムは1960年代から1970年代かけて、抽象表現主義や写真表現に対抗してポップアートから発展しました。女性型ロボットや機械仕掛けの恐竜を細部まで鮮やかに描き出す空山基氏や、スクラップの山や採石場をハイパーリアリズムな風景に変える川元陽子氏など、日本人アーティストたちにもインスピレーションを与えています。最近では雪下まゆ氏が超現実的なイラストレーションを展開しています。
案内
『WAVE-日本グラフィックアートの新たな流れ』展
開催期間:2022年2月22日~2022年5月1日
入場無料
※展示はアクセシビリティ対応をしています。
オンライン予約(オプショナル): https://agendamento.japanhousesp.com.br/
会場:ジャパン・ハウス サンパウロ
住所: パウリスタ大通り52番地
開館時間:
火曜日~金曜日 10時~18時
土曜日 9時~19時
日曜日・祝日 9時~18時
※入館には予防接種証明書の提示が必要です(18歳以上:最低2回、12歳から18歳:最低1回)