- 会期
2021.01.19―2021.06.13
- 開館日時
火曜日~日曜日 11時~16時
- 入館料
無料
- オンライン予約サイト
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ジャパン・ハウス サンパウロは2021年1月19日から2021年6月13日まで『パッケージング:日本の現代デザイン』展を開催する。(入館無料/2F)。 パッケージは、現代の生活に欠かせないアイテムであると同時に、日本文化においては日本人の精神性に由来する根源的な重要さを秘めている。「くるむ」「かこう」という意味を持つ「つつむ(TSU-TSU-MU)」という言葉は、母親の胎内に宿る生命のイメージを象徴しており、大切なものを守るという意味が込められている。
展示紹介動画
本展では日本パッケージデザイン協会(JPDA)後援のもと、現代日本の優れたパッケージを紹介する。日本パッケージデザイン協会(JPDA)は1985年から隔年でデザインやクリエイティビティを競う「日本パッケージデザイン大賞」を開催している公益社団法人である。このコンペティションでは、デザインの創造性、審美性、機能性、市場性、社会性を基準に権威あるパッケージデザイナーが厳正な審査を行い、受賞者を選出する。日本国内のデザイナーにとっても非常に重要な大会として位置づけられており、ジャパン・ハウス サンパウロのクリエーティブ・アドバイザーを務める原研哉氏も過去に受賞した経歴を持つ。
日本の魅力的なパッケージは、“贈る”と同時に “包む”という行為にも様々なマナーが存在し、その精神性を表現するものとなっている。また、例えばドリンクなどは時代を物語るように持ち運びやすさに配慮され、日本の消費者は実用性や日々進化するサスティナビリティを大切にしている。
本展ではブラジル人をはじめとする来館者に日本のパッケージに見られるデザインソリューション、サスティナビリティやライフスタイルを紹介すると共に、両国の様々な分野 での交流をより活性化させるため幅広い分野から選りすぐりの入賞作品や入選作品を紹介する。「パッケージングは日本文化と深い繋がりがあり、美やこだわりだけではなく、国内の消費動向まで垣間見ることが出来ます。今回の展示では製品、デザイン、サスティナビリティを兼ね備え、消費者に高い満足感を与えることを目指すブラジル人デザイナーや企業へのインスピレーションになると信じています。洗練されたパッケージデザインは包んでいる製品の良さを伝える製品本体と同じくらい大切なものなのです」と展示のキュレーションを行った企画担当局長ナターシャ・バルザギ・ジーネンは語る。
日本の包む文化は贈り物を渡す相手への思いやりや謙遜の意を表しており、「おもてなし」の心にもつながっている。パッケージには、消費者や自然に対するデザイナーの心使いや気配りが込められている。日本のパッケージが世界的に賞賛される背景には、このような精神性をあわせもっているからこそなのだろう。展示される作品は食品、飲料や化粧品など多岐にわたり、そのデザイン性は愛らしいものや遊び心があるもの、自然に優しいリサイクル可能なものやエコロジーの観点からラベルを付けていないものなど見応えのある展示となっている。
包む製品の優れた品質を伝えるという重要な役割を担うパッケージには、古来より用いられてきた伝統的な風呂敷に始まり、最新技術により成分の90%以上をリサイクル素材で作り上げたローションのボトルにも息づいている。細部に至るまで配慮し、完璧さと美しさを追求する日本人の姿勢が日常に溢れるパッケージに表れていると言える。
日本パッケージデザイン協会(JPDA)について
日本パッケージデザイン協会はパッケージデザインに携わるデザイナーや企業が集う 公益社団法人。1960年に創立、日本国内唯一のパッケージデザイン専門の組織。1985年から隔年でデザインやクリエイティビティを競うコンペティション「日本パッケージデザイン大賞」を開催。コンペティションには非会員であっても参加が可能。デザインの創造性、審美性、機能性、市場性、社会性を基準に権威あるパッケージデザイナーによる厳正な審査を得て、受賞者が選出される。
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『パッケージング:日本の現代デザイン』展
開催期間:2021年1月19日~2021年6月13日
会場:ジャパン・ハウス サンパウロ (2F)
住所:サンパウロ市パウリスタ大通り52番地
開館日:火曜日~日曜日
開館時間:11時 ~ 16時
入館無料
オンライン予約サイトのご案内:https://agendamento.japanhousesp.com.br/